とは言ったものの,DNS についてはいろいろと説明することが多すぎる.仕組みをすべて説明しないにしても,独自ドメインをきちんと引けるようにするには,DNS サーバの設定にはじまり,レジストラでのドメインネームのネームサーバの設定,セカンダリ DNS の設定などがある.それらの設定だけでも大変だし,それらの設定が正しいかを確認する方法なども説明しなきゃならない.また,設定の反映に時間がかかるので,正しいか間違っているかの判断をするのに時間がかかるのだ.(レジストラでの設定の反映には,数時間から数日かかるといわれている.また,セカンダリ DNS として無料のサービスを使うとなると,そのセカンダリ DNS へレコードが転送されるまでの時間もかかる.)
ということなので,今回は DNS サーバを起動することだけに焦点をしぼってやって行く.つまり,ゾーン(ドメイン名空間の一部についての完全な情報)を持たない DNS サーバを構築することになる.この DNS サーバによって名前解決を行うことができるようになる.さらに,これに独自ドメインのゾーンを追加することで,独自ドメインを引けるようになるので,そのための準備にもなる.
林檎生活100: DNS の仕組みの図の真ん中のネームサーバが,今回構築する DNS サーバに相当する.実際に,図のような名前解決を行うサーバとして稼働するはずである.
さて,前置きが長くなったが,さっそくその方法を書いていこう.
1. rc.conf に次の行を追加.これで,再起動すると自動的に named (BIND) が起動する.
named_enable="YES"
2. 再起動しない場合は,次のコマンドを打つことで,named (BIND) が起動する.
# /etc/rc.d/named start
これだけwFreeBSD の場合は,設定ファイルがある程度記述されているので,名前解決を行うサーバとして稼働させるだけなら,これだけでいい.あまりに簡単すぎて,きちんと動作しているか不安なので動作チェックをしてみよう.nslookup というコマンドを用いた動作チェックの方法は次のとおり.
1. 0.0.0.0(ゼロアドレスといい「自分のホスト」の意味になる.)の DNS サーバに google.com の名前解決をさせ,名前が解決できていることを確認する.
# nslookup google.com 0.0.0.0
2. named (BIND) を停止する.
# /etc/rc.d/named stop
3. 0.0.0.0の DNS サーバに google.com の名前解決をさせ,名前が解決できていないことを確認する.
# nslookup google.com 0.0.0.0
というかんじだ.次回は,独自ドメインがどのような仕組みで引かれるようになるかについて説明する.また,機会があれば,FreeBSD のデフォルトの設定ファイルの解説をしようかと思う.設定ファイルの説明をするためには,Empty Zone についての説明もしないとなぁ.
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